私は2021年の臨床実習指導者講習会に参加しました!
参加した先輩たちからは「2日間、めっちゃしんどかった」とあまり良い感想は聞かれなかったです。
講習会の概要含め、私が参加してみて感じたことをご紹介します!
「講義はめっちゃ眠たかったけど、演習は色んな人の考え方が知れて楽しかった!」
臨床実習指導者講習会について
理学療法士作業療法士臨床実習指導者講習会の開催指針について
理学療法士及び作業療法士の臨床実習については、「理学療法士・作業療法士養成施設カリキュラム等改善検討会報告書」(平成 29 年 12 月 25 日)において、その実施方法や設定方法などが学校養成施設や臨床実習施設によって様々であることや、臨床実習時間外に恒常的な課題を行うなど学生にとっても大きな負担となっていることから、理学療法士及び作業療法士の質の向上のため、臨床実習の在り方を見直すことや、学校養成施設や臨床実習施設における教育の質の向上についても求められたところである。
厚生労働省より 一部抜粋
養成校やバイザーによって学生の教育環境が変わってしまい、質の差ができてしまうことを懸念しているということですね!
確かに、私が大学受験の頃(15年ほど前)には理学療法士の養成校がどんどん増えてきていました。
実習のときに感じたのが、学校によって実習期間や回数が違うことでした。
私の通っていた養成校は2回生で見学実習2ヶ所1日ずつ、3回生で評価実習10日間、4回生で臨床実習2ヶ所8週間(1回目と2回目の間が1週間)でした。
養成校によって実習期間が違うのは違和感がありますよね!
それに実習先のバイザーによっても指導方法や課題の量は全然違いました。
講習会プログラム
講習会は講習時間16時間以上と規定されており、私が参加した講習会は2日間朝から夕方までみっちり講習がありました。
講義は①~⑥の各60分、演習は➊~➏の各90分(➎のみ120分)でした。
日程 | 時間 | 内容 | |
1日目 | 90分 | 9:00~10:30 | 講義① |
10分 | 10:30~10:40 | 休憩 | |
60分 | 10:40~11:40 | 講義② | |
90分 | 11:40~13:10 | 演習➊ | |
50分 | 13:10~14:00 | 昼休憩 | |
60分 | 14:00~15:00 | 講義③ | |
90分 | 15:00~16:30 | 演習➋ | |
10分 | 16:30~16:40 | 休憩 | |
60分 | 16:40~17:40 | 講義④ | |
90分 | 17:40~19:10 | 演習➌ | |
2日目 | 60分 | 9:00~10:00 | 講義⑤ |
90分 | 10:00~11:30 | 演習➍ | |
60分 | 11:30~12:30 | 講義⑥ | |
50分 | 12:30~13:20 | 昼休憩 | |
120分 | 13:20~15:20 | 演習➎ | |
10分 | 15:20~15:30 | 休憩 | |
90分 | 15:30~17:00 | 演習➏ |
このスケジュールを見るとおそろしいですよね…。
学生時代よりも長い時間の講習…。
講義は久しぶりでかなり長く感じました!
逆に演習はあっという間でした😊
テーマに対して8~9人構成の各班に分かれて話し合いをします。
私が参加した講習会では8班ありました。
各自意見を出し合い、1枚の用紙に意見をまとめ、発表者が他の班の部屋に行って発表をします。
長丁場だったので体力的にもきつく、演習で意見を言うことに緊張もしましたが、「あくまで個人の意見」ですので、演習に関しては楽しんだ者勝ちだと思います!
参加してみて感じたこと
詳しくは書けませんが講習会で、「実習生がわからないことに対し、答えを誘導する」「実技までの段取りを多く設ける」といった内容に違和感が少しありました。
時代の流れだと思いますが、今は実習生に対しより過保護になり、「見て感じて自分で考える」というやり方は通用しなくなってきているように感じます。
自分で考えて行動できるセラピストが減ってしまうことは、今後セラピストの質の向上の妨げになるでしょう。
講習を通して実習生だけでなく、新人教育の在り方も変わってきており、細かく計画を立てその人の性格もふまえて指導していく必要があるなと思いました。
講習会に参加したセラピストによって指導の仕方やその理由は様々で、いい意味で「そういう考え方もあるんだ」といい勉強になりました。
そして、みんな同じように指導に対する難しさ、迷いを持ちながら指導されているようでした。
昔の実習
私が実習生の頃の臨床実習
私が行った臨床実習は、バイザーに四六時中付きっきりというわけではなく、自分でスケジュールを立てて自分で見学などのオファーを他のセラピストにお願いしていました。
担当患者様は2~3人持たせてもらえて、自分1人で担当患者様のところへ行き、1人で評価や治療を行っていました。
今思えば、かなり自由に行動させてもらえていたなと思いますし、その時代ではそれが普通でした。
おかげで、今でも「学ぶためには自ら行動する」ということに怖さや抵抗はありません。
同期生たちの中には、3日間連続で1時間睡眠だった人や1ヶ月間バイザーに無視し続けられて実習が出来なくなった人、症例を与えてもらえず残り1ヶ月で別の実習先に変わった人もいました。
私は幸運にもしっかり指導してくれるバイザーばかりでしたが、バイザーによって人生が変わることもあります💦
私がバイザーをしていたとき
私は実習で指導していただいたことがバイザーをする上でも活きていると思います。
事象に対してちゃんと理解してほしい、色んな経験をしてもらいたい、自ら行動できるようになってほしいと思い個別指導を心がけています。
しかし、学生のなかには聞く耳を持たない・挨拶が出来ない・態度が悪い人たちもおり、セラピストになる上での知識や経験をさせる以前の問題がある人もおり残念でなりません…。
バイザーをしていた時に養成校側にお願いしたことは、実技の質や知識の量ではなく、人としての礼節を重要視してほしいところでした。
実習生に社会性を1から指導するのはバイザーの役割ではないなと感じます。
まとめ
「講義はめっちゃ眠たかったけど、演習は色んな人の考え方が知れて楽しかった!」
人によっては退屈でただ疲れるだけの講習会かもしれませんが、色んな施設の4年目以上のセラピストが集まって話す機会なんてあまりないと思います。
講習会の開催指針にあるように養成校やバイザーによって学生の教育環境が変わってしまうことは今後の大きな課題です。
社会人になり、指導する側になって初めてその違いを感じます。
私は有難いことに学生時代、バイザーに恵まれたおかげで、社会人になっても実習で得た経験が活かされています。
昔と比べ実習の形は大きく変わりましたが「学生を育てる」目的は変わらないです。
バイザーは学生とたった数週間の付き合いですが、その数週間での経験がその後の就職や臨床に大きく影響してくることを考えて指導していく必要がありますね!!
とても有意義な2日間でした!!
それでは、また!Fin.📹